ひぐらし初期構想を読み解け

さて…なぜ前フリでこんな無駄話をしたのかと言えば、テスト Tips の位置付けを推測するためだ。


ソフトウェア開発に携わるものならば、前行程の遅延のために、後行程の「手空き」が発生するという事態は、誰でも経験があることだろう。こんな時、後行程の方の担当者としては、前行程の成果があがってくる前に、詰められる部分はなるべく詰めておいて、後に来るはずの「修羅場」の苦労を少しでも軽減したいと思うものだ。


例えば Tips まわりに関して言うならば…

  • トップメニューからどのように Tips へ入るか
  • 「見栄え」の確認、背景・BGM・表示スピード などのマッチング
  • 動作全般のデバッグ

これらのことは、本チャンのテキストが出来る前に確認しておきたいところだ。つまり「いれもの」は先に完成させておいて、おそらく締め切りギリギリのタイミングで上がってくるハズの「中身」のテキストを、あらかじめ準備した「いれもの」に入れれば完成するように下準備を整えておくわけだ。


もっとも………


大々的にメディア展開をしてる現状とは異なり、ひぐらし開発のごく初期の段階では、開発の状況はもっとのんびりしたものだったろう。あらかじめ「修羅場」を見越してスケジューリングするような殺伐とした雰囲気ではなかっただろうと思われる。

実際にはこんな感じだったのではなかろうか…



八「ちょっとさ、Tips の方のスクリプト組んでみるから、なんかソレっぽいテキストちょうだいよ」

竜「う〜ん、じゃあ本チャンで使うかどうかわかんないけど、これなんかでどうよ?」

八「OK。そんじゃ、これで作ってみるよ」

〜〜〜〜〜時間経過〜〜〜〜〜

八「Tips 出来たよ。こんな感じでどうよ?」

竜「フムフム、へえ〜、こんな感じになるのか〜」

八「雰囲気としては、こんな感じで良いかね?」

竜「う〜ん、そうねぇ…BGMなんかはもっと…」

みたいな。


テスト段階で用いるテキストは何でも良い。作品とは関係の無い、例えば無意味な数字の羅列でもテストは可能だ。しかし、できることなら、本チャンの雰囲気になるべく近いものを使いたいところだろう。


つまり何が言いたいのかといえば…


テスト Tips は「ひぐらし」の初期構想を反映しているかもしれない


てこと。


まぁ、完全な憶測でしかないわけだが。しかし、テスト Tips で使用されている番号(001と002)は本チャン Tips でも重複して使用されている。この点と、ソース中に記された「テストチップス」のコメントを見るならば…

テスト Tips がいつ頃の段階で準備されたものかという点に関しては、ほぼ間違いのない推測だと思ふ。


この話題、続く…